松枯れは害虫への過敏反応

 松林を一斉に枯らす「松くい虫被害」は、アレルギーを持つ人間がアレルゲンに過剰反応するように、松が害虫に過敏に反応して起こることを、森林総合研究所のチームが突き止めまたそうです。

 松食い虫被害は松枯れとも呼ばれ、正式にはマツ材線虫病で、日本のマツ属樹木に激害を起こしている萎凋病です。病原体はマツノザイセンチュウであり、その伝播には媒介者としてマツノマダラカミキリが重要な役割を果たしています。

 松くい虫被害によると考えられる松の集団枯損の記録は、1905年に長崎市周辺で発生したものが最初だと言われています。その後兵庫県赤穂市でも被害が発生し、以後九州山陽地方に被害が広がりました。1970年以降は台湾、香港、韓国、中国など東アジアでも発生、問題になっています。

 マツノザイセンチュウ(線虫)が松の木の内部に入ることで、松の木は自分の細胞を殺す働きを持つ遺伝子が多数働きます。これは細菌などの侵入を防いで身を守る反応ですが、過剰に自分の細胞を殺し、急激に木が弱ってしまうということのようです。がん細胞が増殖するような感じでしょうか?。

 抵抗力のある品種ではこの遺伝子は弱い品種の半分程度しか働かず、線虫に対抗して細胞の壁を厚くする遺伝子が検出されたそうです。

スカイツリー、世界一高い雷観測所に

 5月に開業する東京スカイツリー(東京都墨田区)で、3月から雷の観測が始まるそうです。

 高さ634メートルのツリーは、既に世界一高い自立式電波塔ですが、同時に建物として世界一高い雷の観測場所にもなります。高い分雷が落ちやすく、研究者らは電流と波形を計測して、雷に強い電子機器の開発にも役立てたいとしているそうです。

 スカイツリーの地上497m地点のアンテナのゲイン塔の根元部分には、落雷の発生を常時監視し電流の大きさや波形の変化などを記録する計測装置のロゴスキーコイルが六角形状に囲んだ形で設置され、東武タワースカイツリー、東京大学生産技術研究所、電力中央研究所の3者共同による研究が行われることになっています。500mを超える超高層建築物への計測装置の設置例は、スカイツリー以外ではカナダのCNタワーだけ。

 電力中央研究所によると、年間の落雷が1回程度の東京タワー(高さ333メートル)に対し、ツリーはより高く、周りに高い建物がないため、一夏で20~30回の落雷を予測しているそうです。